「メタ」という語の用法について
2013年3月20日 TCG全般 コメント (3)メタとはなんぞ?
某所でみれさんと「メタ」という用語の使い方について話していて、誤用が多いよね。という話に。
みれさんが書くの面倒くさがったので自分が書いてみます。
明らかな誤用があればコメントで教えてくださいな
「メタ」
「メタデッキ」、「メタゲーム」、「メタカード」「◯◯メタ」、「トップメタ」など、TCGをやっていれば一度は聞いたことがある単語「メタ」。
Metagameという、比較的新しい単語から派生して使われるこの語は、一般にはなかなか使われず、TCG界隈の業界用語と言ってもいいでしょう。
形容詞としても動詞としても名詞としても使われるので実にややこしいです。
なので用法一つ一つについて解説して、読んで下さっている皆さんと認識の共有ができれば幸いです。
メタ/meta(形容詞):高次の
次元の高さ、というとピンとこないかもしれません。
「対戦を行う上でいざ相手と向かいあい、盤面を展開して殴りあう。その前の段階のゲーム」を「メタゲーム」と言うのですが、こう書いてもその概念にピンとこない人もいると思います。
厳密な定義は異なってしまいますが、日常的に使用するぶんには「上を行く」と言い換えて考えると分かりやすいと思います。
また、動詞的な用法ではありますが「hate:嫌う」という単語を使っても問題ないと思います。この記事の中ではそれぞれ分かりやすい方に言い換えて書く事にします。
メタデッキ:上をいくデッキ
たとえば、「お互いにツタージャ、ポカブ、ミジュマルを軸にした3つのデッキのうち一つを使って対戦しなさい」と言われたとき、ツタージャのデッキはミジュマルのデッキに対して大抵有利に戦えます。
この3デッキしかない環境において、ツタージャがミジュマルに対してタイプ相性で上を行っているからです。
例:「ミジュマルデッキメタでツタージャデッキを使う」→「ミジュマルデッキが嫌うツタージャデッキを使う」「ミジュマルデッキの上を行くツタージャデッキを使う」
メタゲーム:上を行くゲーム
それでは、相手がポカブデッキを使う事がわかっている場合、ミジュマルデッキを使うのが楽に勝つ方法の一つだと思います。
逆にポカブが少ないと予想した場合、ポカブだけに有利なカードは入れずにツタージャやミジュマルに有利なカードを使いますね。
実際に対戦をはじめる前に敵を想定して有利なカード選択を行う。この盤外での戦略が相手の上を行くゲーム、メタゲームです。
例:「ミジュマルはメタゲームの中で消えたのでツタージャ対策に重点を置こう」→「ミジュマルを使われる事は想定せず、ツタージャ対策に重点を置こう」
メタ-る:嫌う(→対策をとる)
例「ケルディオEXをメタってシェイミEXを使う」→「ケルディオEXを嫌う/ケルディオEXが嫌う シェイミEXを使う」
狭義には特定のデッキへの対策をとること。広くは環境の多くのデッキへの対策をとること。といった意味で使います。
メタカード:上を行くカード/嫌うカード
相手はギギギアル。こちらはVジェネビクティニ。ぶつければまず勝てるキラーカードです。相手がダークライだと想定すればテラキオンを入れますし、トルネロスならゼクロムを入れると思います。デッキの根幹から外れ、特定デッキや特定カードに勝つためのカードです。
「◯◯メタ」という事も多いと思います。
例「シンボラーメタでメロエッタを採用」→「シンボラーが嫌うメロエッタのカードを採用する」
メタ(デッキ):嫌われるデッキ
環境の中で多いと想定される、すなわち対策をとられやすいデッキ。
大抵強力だったりするのでみんな使う。
→数が多くなれば当たる可能性は高くなる。
→勝率を上げるためには対抗すべくメタカードを搭載する。
→(この時点でその他のデッキへのメタカードが薄くなる)
→メタデッキがあまりにメタられすぎて簡単に負けるようになると使用者が減ってメタゲームから外れる。
→新たな新たなメタが誕生
→数が多くなれば当たる可能性は高くなる
以下繰り返し。
こうして対策があまりとられていないデッキの流行り廃りは回っていき、環境がぐるぐる回るのです。
このメタデッキ流行り廃りを上手く読んで有利なデッキを選択するのがメタゲームです。
「今回のメタはシビビールなので、ランドロスEXを使おう」→「今回想定されるデッキはシビビールなので、ランドロスEXを使おう」
地雷:想定せずに踏んでしまう
このメタゲームの中に入らず、対策を積まれないデッキ。
例えば、ハーフの試合でプラズマスチールと当たる事を想定してデッキを組んでいる人は少ないと思います。
「EX封じ対策としてシンボラーを採用している」踏んでメロエッタをメタカードとして投入したとします。
いざフタを開けてみれば「抵抗持ちで思うように打点が入らない!他のアタッカーはミュウツーEXのみ!詰み!」なんて事も起こりうるわけです
この場合、メロエッタ側はメタゲームの研究の成果なく、地雷を踏んでサヨウナラ。となってしまったわけです。
「エンペアギルダーとか地雷だろ…」→「エンペアギルダーは想定していなかった…」
こう言い換えて使ってみるとしっかりと意味が伝わりやすいのではないでしょうか。
某所でみれさんと「メタ」という用語の使い方について話していて、誤用が多いよね。という話に。
みれさんが書くの面倒くさがったので自分が書いてみます。
明らかな誤用があればコメントで教えてくださいな
「メタ」
「メタデッキ」、「メタゲーム」、「メタカード」「◯◯メタ」、「トップメタ」など、TCGをやっていれば一度は聞いたことがある単語「メタ」。
Metagameという、比較的新しい単語から派生して使われるこの語は、一般にはなかなか使われず、TCG界隈の業界用語と言ってもいいでしょう。
形容詞としても動詞としても名詞としても使われるので実にややこしいです。
なので用法一つ一つについて解説して、読んで下さっている皆さんと認識の共有ができれば幸いです。
メタ/meta(形容詞):高次の
次元の高さ、というとピンとこないかもしれません。
「対戦を行う上でいざ相手と向かいあい、盤面を展開して殴りあう。その前の段階のゲーム」を「メタゲーム」と言うのですが、こう書いてもその概念にピンとこない人もいると思います。
厳密な定義は異なってしまいますが、日常的に使用するぶんには「上を行く」と言い換えて考えると分かりやすいと思います。
また、動詞的な用法ではありますが「hate:嫌う」という単語を使っても問題ないと思います。この記事の中ではそれぞれ分かりやすい方に言い換えて書く事にします。
メタデッキ:上をいくデッキ
たとえば、「お互いにツタージャ、ポカブ、ミジュマルを軸にした3つのデッキのうち一つを使って対戦しなさい」と言われたとき、ツタージャのデッキはミジュマルのデッキに対して大抵有利に戦えます。
この3デッキしかない環境において、ツタージャがミジュマルに対してタイプ相性で上を行っているからです。
例:「ミジュマルデッキメタでツタージャデッキを使う」→「ミジュマルデッキが嫌うツタージャデッキを使う」「ミジュマルデッキの上を行くツタージャデッキを使う」
メタゲーム:上を行くゲーム
それでは、相手がポカブデッキを使う事がわかっている場合、ミジュマルデッキを使うのが楽に勝つ方法の一つだと思います。
逆にポカブが少ないと予想した場合、ポカブだけに有利なカードは入れずにツタージャやミジュマルに有利なカードを使いますね。
実際に対戦をはじめる前に敵を想定して有利なカード選択を行う。この盤外での戦略が相手の上を行くゲーム、メタゲームです。
例:「ミジュマルはメタゲームの中で消えたのでツタージャ対策に重点を置こう」→「ミジュマルを使われる事は想定せず、ツタージャ対策に重点を置こう」
メタ-る:嫌う(→対策をとる)
例「ケルディオEXをメタってシェイミEXを使う」→「ケルディオEXを嫌う/ケルディオEXが嫌う シェイミEXを使う」
狭義には特定のデッキへの対策をとること。広くは環境の多くのデッキへの対策をとること。といった意味で使います。
メタカード:上を行くカード/嫌うカード
相手はギギギアル。こちらはVジェネビクティニ。ぶつければまず勝てるキラーカードです。相手がダークライだと想定すればテラキオンを入れますし、トルネロスならゼクロムを入れると思います。デッキの根幹から外れ、特定デッキや特定カードに勝つためのカードです。
「◯◯メタ」という事も多いと思います。
例「シンボラーメタでメロエッタを採用」→「シンボラーが嫌うメロエッタのカードを採用する」
メタ(デッキ):嫌われるデッキ
環境の中で多いと想定される、すなわち対策をとられやすいデッキ。
大抵強力だったりするのでみんな使う。
→数が多くなれば当たる可能性は高くなる。
→勝率を上げるためには対抗すべくメタカードを搭載する。
→(この時点でその他のデッキへのメタカードが薄くなる)
→メタデッキがあまりにメタられすぎて簡単に負けるようになると使用者が減ってメタゲームから外れる。
→新たな新たなメタが誕生
→数が多くなれば当たる可能性は高くなる
以下繰り返し。
こうして対策があまりとられていないデッキの流行り廃りは回っていき、環境がぐるぐる回るのです。
このメタデッキ流行り廃りを上手く読んで有利なデッキを選択するのがメタゲームです。
「今回のメタはシビビールなので、ランドロスEXを使おう」→「今回想定されるデッキはシビビールなので、ランドロスEXを使おう」
地雷:想定せずに踏んでしまう
このメタゲームの中に入らず、対策を積まれないデッキ。
例えば、ハーフの試合でプラズマスチールと当たる事を想定してデッキを組んでいる人は少ないと思います。
「EX封じ対策としてシンボラーを採用している」踏んでメロエッタをメタカードとして投入したとします。
いざフタを開けてみれば「抵抗持ちで思うように打点が入らない!他のアタッカーはミュウツーEXのみ!詰み!」なんて事も起こりうるわけです
この場合、メロエッタ側はメタゲームの研究の成果なく、地雷を踏んでサヨウナラ。となってしまったわけです。
「エンペアギルダーとか地雷だろ…」→「エンペアギルダーは想定していなかった…」
こう言い換えて使ってみるとしっかりと意味が伝わりやすいのではないでしょうか。
コメント
埼玉の初心者親子プレイヤー、あかいるかと申します。
確かに『メタ』という言葉よく目にするのですが、『強い』ってこと?『強いカードの対策する』ってこと?という感じで、はっきりと意味がわかっていませんでした。
記事を読んで大変スッキリいたしました。
こういった記事は、初心者には大変ありがたいです( ´∀`)
リンクさせていただきました。
また寄らせていただきます( ´∀`)
一般的な用法が網羅されてて分かりやすいです。
お疲れさまでした!
追記
メタる、などの言葉的な誤用の記事は今度書くかも。